【7月12日 AFP】ツール・ド・フランス(2017 Tour de France)は11日、第10ステージ(ペリグーからベルジュラック、178キロメートル)が行われ、クイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のマルセル・キッテル(Marcel Kittel、ドイツ)が、今大会4度目のステージ優勝を飾った。総合首位に立つチームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は、その座を守っている。

 トレック・セガフレード(Trek Segafredo)のヨーン・デーゲンコルプ(John Degenkolb、ドイツ)はチーム・ロットNL・ユンボ(Team LottoNL-Jumbo)のディラン・フルーネヴェーヘン(Dylan Groenewegen、オランダ)を抑えて2着に入ったが、同胞キッテルを倒すことは無理だったと振り返った。

「最後の1キロを迎えたとき、スプリントはもう終わりだと思った。そうしたら、奇跡が起きてマルセルが追い抜いていったんだ!」とデーゲンコルプは皮肉交じりに語った。

「全力で彼のスリップストリームについて、2位に入ることができた。今日の彼は無敵だった。それは確かだ」

 キッテルの前には6人の選手がいたが、そこから加速して悠々と勝利を飾った。フィニッシュラインを過ぎる前に、すでに両手を挙げて喜びをあらわにする姿は印象に残るものだった。

 キッッテルは「どれくらい誇りに思っているか、伝えきれない。10ステージで4勝目。自分にとってもチームにとっても快挙だ」とコメントしている。

 キッテルは2013年と2014年に4勝ずつを挙げているが、今大会は半分を折り返す前にすでにその数字に並んでおり、過去最高の成績を残す可能性が高い。またキッテルは、エリック・ツァベル(Erik Zabel)氏が持っていたドイツ出身選手の最多勝利記録を13勝に更新している。

 一方、フルームら総合上位陣は穏やかな一日を過ごした。

 前日の10日は休養日となっていたが、フルームは「ほとんど」2連休のようだったとこの日のステージを振り返った。

「穏やかな一日だった。風もほとんどなく、ストレスも感じなかった。面倒なことのないステージだった」

 総合2位にはアスタナ(Astana Pro Team)のファビオ・アール(Fabio Aru、イタリア)が18秒差でつけ、アージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)が51秒差で同3位につけている。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN