■因果関係は証明できず

 しかし、欧米で行われた研究では、コーヒーを飲む人の多くが長生きの傾向にある理由について、コーヒー自体にその効果があるとの証明には至っていないと専門家らは注意を促している。

 これまでの多くの研究では、抗酸化作用のほか、肝機能の向上、さらには炎症緩和の働きがある可能性も指摘されており、その効果をめぐっては高く評価されている。しかし、一部の人々にとっては、リスク要因にもなり得る。とりわけ妊婦や子どもは、多量に摂取した場合には死に至る恐れもあるため、カフェイン摂取を避けるよう呼び掛けられている。

 今回の欧州での調査では、がんや心臓疾患、糖尿病を患っている人々は対象とされず、概して健康な35歳以上のみが対象となっていた。

 またコーヒーの摂取量についても、調査の初期段階で対象者に1度質問したのみで、平均16年の追跡調査期間を含む研究期間内に一度も更新されていない。(c)AFP/Kerry SHERIDAN