【7月9日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は8日、ベルギー代表FWロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)の移籍でエバートン(Everton)と合意した。移籍金は英国クラブ間では史上最高額となる7500万ポンド(約110億3000万円)と伝えられている。

 24歳のルカクは、ユナイテッドとジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督にとって今夏最大のターゲットとなっていた。英BBCは、ユナイテッドからエバートンに最大1500万ポンド(約22億円)が追加で支払われると報じている。

 一方、英スカイ・スポーツ(Sky Sports)は、ユナイテッドとイングランド代表で歴代最多得点記録を持つウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)が、エバートンのトレーニング施設フィンチ・ファーム(Finch Farm)に到着した姿をカメラに収めている。

 報道によると、31歳のルーニーは現在の年俸1300万ポンド(約19億円)からの減給を受け入れたとされているが、古巣エバートンに対して昨季ユナイテッドでプレーした以上の出場機会を求めているという。

 ルカクの取引にルーニーが含まれているかどうかは定かではないが、BBCはその可能性はないとし、ルーニーは移籍金なしでエバートンに行くと伝えている。一方、そのほかのメディアは、契約を1年残す同選手の移籍金として、ユナイテッドは1000万ポンド(約14億7000万円)を求めているとしている。

 ユナイテッドのモウリーニョ監督は、チェルシー(Chelsea)で2度目の指揮を執った2014年に、ルカクをエバートンに2800万ポンドで放出しているが、再び師弟関係を結ぶことになった。

「エバートンとロメルー・ルカクの移籍金で合意したことを発表でき、喜んでいる」と発表したユナイテッドは、メディカルチェックと選手との合意を経て詳細を明かすとしている。

 ユナイテッドから週給20万ポンド(約2900万円)以上を提示されたとされるルカクは、エバートンでのプレシーズントレーニングのため、6日に英国に戻る予定となっていたが、現在は新天地でチームメートになるポール・ポグバ(Paul Pogba)と米ロサンゼルス(Los Angeles)でオフを過ごしている。ユナイテッドはプレシーズンツアーのため、今週ロサンゼルス入りする。

 英報道によると、チェルシー復帰ではなくユナイテッド移籍をルカクが決断したのは、ポグバと彼らの代理人であるミノ・ライオラ(Mino Raiola)氏の存在が大きかったという。

 2014年に完全移籍したエバートンで通算110試合出場53得点の成績を残したルカクは、クラブから史上最高額の待遇を提示されていたが、より高いレベルでプレーしたいとしてオファーを拒絶していた。(c)AFP/Pirate IRWIN