【7月7日 AFP】男子テニスの悪童バーナード・トミック(Bernard Tomic、オーストラリア)が6日、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)男子シングルス1回戦後の問題発言により、自身が結んでいたラケットメーカーとのスポンサー契約が打ち切られた。

 ラケットメーカーのヘッド(HEAD)社は、女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)がドーピング違反による処分に服している間も同選手のサポートを続けていたが、今回のトミックの行動は容認できないものだとし、スポンサー契約を打ち切ることを決めた。

 ヘッド社はウェブサイト上で公表した声明で「われわれが支援する選手の一人であるバーナード・トミック選手のウィンブルドンでの発言にひどく失望した。彼の発言は、われわれのテニスに対する態度や、競技に対する情熱、プロ精神、リスペクトを決して反映するものではない。それゆえ、われわれはバーナード・トミック選手との契約を終了することに決めました」と述べた。

 4日に行われた男子シングルス1回戦に登場したトミックは、無気力なプレーでミーシャ・ズベレフ(Mischa Zverev、ドイツ)にストレート負けを喫した直後、自身は試合中に「飽き」を感じたと主張。記者会見の中では、実際はけがをしていなかったにもかかわらず、相手の勢いを妨げるためにトレーナーを要求していたことも告白した。

 これを受けた国際テニス連盟(ITF)は、世界59位のトミックが今大会で獲得した賞金3万5000ポンド(約511万円)の没収を決定。さらにウィンブルドンの主催者は同日、「スポーツ精神に反する行為」でトミックに1万1600ポンド(約170万円)、5日の男子シングルス2回戦の試合後に審判台に向かって小銭を投げる行為をとったダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)に1万1200ポンド(約164万円)の罰金を科した。

 これまでも、テニスに対する姿勢や努力が疑問視されてきた24歳のトミックは4日、「全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)で4回戦に進もうが、初戦敗退になろうがどうでもいい」、「私にとってはすべて同じことだ。あと10年プレーすることになるだろうが、その後はもう働かなくていいんだと分かっている」などと発言していた。(c)AFP