【7月6日 AFP】サッカー韓国代表の申台龍(Tae-Yong Shin、シン・テヨン)新監督が6日、ドイツ出身のウリ・シュティーリケ(Uli Stielike)前監督による成績不振の理由は、戦略不足と選手とのコミュニケーション難にあったと批判した。

 現役時代にはドイツ代表として欧州選手権(UEFA Euro)を制し、W杯でも準優勝に輝いた実績を誇る62歳のシュティーリケ氏は、韓国代表の指揮官に就任する以前、スイス代表やコートジボワール代表に加え、複数のクラブで指揮を執っていた。

 しかし、中国やイラン、そしてカタールに敗れ、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)の本戦出場権獲得を逃しかねない状況に追い込まれると、一連の成績不振を理由に代表監督の座を解任された。

 この日、先日の就任発表以来初めて公の場に姿を見せた韓国の申監督は「元監督のことを話すのは少し気まずいが、問題は戦略不足にあったと思う。シュティーリケ氏は外国人だが、韓国人は外国人を避けがちだ。そこが問題だった」とコメント。さらに、言葉の壁を含むコミュニケーション難も、成績不振を招いた原因の一つだったと話した。

 また、オーストラリア・Aリーグのブリスベーン・ロア(Brisbane Roar)でアシスタントコーチを務めた後、2010年には現役時代に在籍した城南FC(Seongnam FC)に監督として復帰し、AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)のタイトルを手にした申氏は「私とシュティーリケ氏のスタイルは違う」、「私は良いパフォーマンスを示している選手であれば、誰であっても起用する」とコメントした。

 困難な状況から巧みに修正する力に定評がある申氏は、前任の指揮官ががんを患い、開幕前年に後を継いだリオデジャネイロ五輪で、同国U-23代表をベスト8に導くと、母国で開催された今年のU-20W杯(2017 FIFA U-20 World Cup)でも、決勝トーナメント進出を果たしている。

 韓国代表を9大会連続の本戦出場に導くことで、現役時代にW杯に出られなかったという人生最大の後悔を埋めたいと考えている申氏は「韓国サッカーは危機にあるが、同時に地平線の先には希望の光もみえている」、「どんな犠牲を払ったとしても、イラン戦とウズベキスタン戦は必勝だ」と意欲を燃やした。(c)AFP