【7月1日 AFP】香港(Hong Kong)訪問中の習近平(Xi Jinping)中国国家主席が発する一語一句に関心が集まっている一方、中国政府が推し進めるソフトパワー路線との関連で彭麗媛(Peng Liyuan)夫人も注目されている。

 習主席夫妻は、1日に行われる英国からの香港返還20周年の記念式典などのため29日に香港入りした。習主席が就任後初の香港訪問で堅苦しい公式行事をこなす一方、彭夫人は一般の人々と面会し、その服装のセンスと魅力が地元のニュースなどで取り上げられている。

 国営メディアは彭夫人の「広報文化外交」は「優しさと親善」を広めていると称賛。効果を計算して報道される彭夫人のイメージからは、国際社会でのソフトパワーを強化したいという中国政府の強い意志がうかがえる。

 これまでは歴代の中国国家主席の夫人が、米大統領夫人をはじめとする海外のファーストレディーのように公の場で目立つことはなかった。

 3日間の香港訪問で習主席が一般の人々と面会する予定はなく、その役割は人民解放軍所属の有名歌手だった彭夫人が担っている。夫人は香港訪問の最初の2日間で幼稚園や高齢者施設を訪問した。

 彭夫人はソーシャルメディアでも歓迎されている。普段は反中的な論調の台湾紙、蘋果日報(Apple Daily)のウェブサイトには「私は習の支持者ではないが、夫人は間違いなく人前に出してもいいレベル」「気品があって高貴」「本当に美しい」などのコメントが寄せられた。(c)AFP