【6月25日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-In)大統領は24日、2018年に開催される平昌冬季五輪への北朝鮮選手団の参加を呼びかけ、スポーツは平和の架け橋になり得ると話した。

 韓国と核開発を進める北朝鮮は、世界でもとりわけ多くの兵器が配備された境界線を挟んで分断されており、1950-53年の朝鮮戦争が休戦という形で終結した後、現在も形の上では戦争状態にある。

 しかし、北朝鮮に対する好意的な姿勢で知られる中道左派の文大統領が就任したことで、韓国はこのところの保守系大統領が取った強硬姿勢を崩し、北朝鮮を対話のテーブルへ導く方法を模索している。

 文大統領は「これまで平和を仲介してきたスポーツの力を信じている。北朝鮮選手団が平昌五輪に参加してくれれば、和解と平和という五輪の価値の実現に大きく寄与するはずだ」と述べた。

 さらに文大統領は、五輪でさらなる好成績を残すため、南北合同チームで大会に臨む案も示している。

 文大統領の発言は、茂朱(Muju)で開幕した世界テコンドー選手権(World Taekwondo Championships)の開会式でのもの。式には北朝鮮の選手団とともに、同国のスポーツ界幹部で北朝鮮唯一の国際オリンピック委員会(IOC)委員である張雄(Jang Woong、チャン・ウン)氏の姿もあった。(c)AFP