【6月24日 AFP】男子卓球で世界ランクのトップ3に名を連ねる中国のスター選手3人が23日、代表チームの総監督が異動したことへの抗議とみられる理由で、同国の成都(Chengdu)で行われている国際大会をボイコットし、同国卓球界が激震に見舞われた。

 国際卓球連盟(ITTF)は、世界1位の馬龍(Ma Long)、同2位の樊振東(Fan Zhendong)、同3位の許シン(Xu Xin)が、中国オープン(2017 ITTF World Tour Platinum China Open)の2回戦に姿を見せなかったと発表した。

 ITTFの発表では、3選手が試合に現れなかった理由は「不明」とされているものの、会場にいた観客は、20日まで中国代表チームの総監督を務めていた「劉国梁(Liu Guoliang、リュウ・グォリャン)氏の名前を大声で連呼していた」という。

 25日まで行われている同大会から姿を消すのに先立ち、馬を筆頭とした3選手は総監督の異動に抗議の姿勢を示し、中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」に「今はプレーする気になれない。劉国梁がいなくて寂しい」と投稿。男子チームのコーチの一人や、元選手の馬琳(Ma Lin、マ ・リン)氏も同様のメッセージを出していた。

 国営新華社(Xinhua)通信の報道によれば、元グランドスラム王者の劉氏は、中国卓球協会(CTTA)が22日に発表した組織改革で総監督を解任され、協会の副会長に任命されたとされている。

 今回の人事異動は、熱狂的な卓球ファンが大勢いる中国で大きな話題を呼んでいる。前月には、女子代表チームの孔令輝(Kong Linghui)コーチが賭博スキャンダルで停職となり、ソーシャルメディアで大騒ぎとなっていた。(c)AFP