【6月24日 AFP】英ロンドン警視庁(Scotland Yard)は23日、同国首都ロンドン(London)西部で14日未明に発生し、79人が死亡したと推定される高層住宅「グレンフェル・タワー(Grenfell Tower)」の大規模火災について、出火原因が冷凍冷蔵庫の欠陥によるもので、また建物に使用されている外壁材が安全基準を満たしていなかったことから過失致死容疑で立件する可能性を示唆した。

 英国政府は火元となった冷凍冷蔵庫「ホットポイント(Hotpoint)FF175BP」型の点検を直ちに行うよう要請。またホットポイント製の冷凍冷蔵庫FF175BPおよびFF175BG型の所有者に対し、「(所有者に関する)情報を登録し、詳細について連絡を取るため」同国政府に届け出るよう呼び掛けている。

 ホットポイントの冷凍冷蔵庫は、伊家電メーカーのインデシット(Indesit)が米大手家電メーカー、ワールプール(Whirlpool)に買収される前の2006~2009年に製造していた。

 ロンドン警視庁のフィオナ・マコーマック(Fiona McCormack)氏はグレンフェル・タワー火災捜査の最新情報について、過失致死容疑またはそれ以上の犯罪容疑も視野に入れて捜査していることを明らかにした。マコーマック氏はまた、火の手が回るスピードが速かった原因とされる外壁材のタイルと断熱材について言及し、「現時点で私が言えることは、これらの外壁材があらゆる安全基準を満たしていなかったということだけだ」と述べた。(c)AFP/Dario THUBURN