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メキシコ麻薬戦争、ジャーナリストを深くむしばむ見えない傷

2017年6月23日 14:32 発信地: チルパンシンゴ/メキシコ

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メキシコ麻薬戦争、ジャーナリストを深くむしばむ見えない傷
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メキシコ・ゲレロ州チルパンシンゴでインタビューに応じるAFP特派員のセルヒオ・オカンポ氏(2017年5月30日撮影)。(c)AFP/PEDRO PARDO

【6月23日 AFP】麻薬カルテルの一団に拉致され、生きたまま火をつけて焼き殺すと脅されたメキシコ人ジャーナリストのホルヘ・マルティネス(Jorge Martinez)さん(44)は、あまりに大きな精神的ショックを受け、家から一歩も外に出られなくなった。

 マルティネスさんと同僚6人は5月13日、治安が悪い南部ゲレロ(Guerrero)州で警察の作戦の取材を終えた帰路、麻薬組織「ラ・ファミリア・ミチョアカーナ(La Familia Michoacana)」に属する銃を持った覆面の男ら約100人に車を乗っ取られた。約15分後には解放されたものの、マルティネスさんは再び外出できるようになるまで2週間かかったという。

「単に神経質になっているせいだと思うけれど、人に後をつけられているような気がする」。マルティネスさんは当時、インタビューのために外出することを怖がり、電話越しにささやくような声でそう語った。

 マルティネスさんたちが拉致された2日後、麻薬絡みの最も残忍な事件が起きているシナロア(Sinaloa)州で白昼、別のジャーナリストが銃撃され死亡した。被害者はフランス通信社(AFP)にも寄稿していた犯罪専門のジャーナリスト、ハビエル・バルデス(Javier Valdez)氏だった。

 ジャーナリストたちは、メキシコで勢力争いを繰り広げるカルテルらと軍隊による血みどろの戦いを取材するために、痛ましいほどの危険にさらされている。麻薬組織やそれと結託している腐敗した政府当局者らが自分たちにとって脅威となる、または好ましくないとみなす記事を書いた記者は、命を危険にさらすことになる。

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(Reporters Without Borders)」によるジャーナリストにとって危険な国のランキングでメキシコは、シリアとアフガニスタンに次ぐ第3位となっている。


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