【6月23日 AFP】アフガニスタンの女性たちは新雑誌や今、テレビ番組の立ち上げを通して、メディアのあり方を刷新しようとしている。ひどく保守的なこの国で、過激論者の怒りを買う可能性を恐れず、魅力的な女性たちの声を代弁しているのだ。

 個人経営によるこの2つのプロジェクトの運営チームには、マスメディアを使ってアフガニスタン人の権利を広め、その考えを変えていきたいという大胆な野心がある。戦争で荒廃した国において、そのような先駆的な行動には危険もある。多くの人たちがまだ、女性たちは家庭の外にいることにふさわしくないと考えているからだ。

「女性たちが参加しない社会生活が、この国をとても暴力的なものにした」と「グラル(Gelara)」誌を立ち上げた「ハシュト(Hasht)」出版グループ代表、サーンドジャール・ソハイルさん(Sandjar Sohail)は語る。「我々はさまざまな苦情や反響を聞くことになるだろうが、それは承知の上だ」

 20代の女性たちによるチームによって運営されているこの高級感のある雑誌は、「アフガニスタン初のファッション雑誌」と誇らしげに打ち出しており、100%アフガニスタンの事業でもある。雑誌名の「グラル」とはベルシャ語で「美しくて高価なもの」を指す。同誌はカルチャーやセレブリティの記事も掲載しているが、目的は教育だという。

 美容やクッキング、ヘルス、文学など女性らしい内容ほど人気ではないが、2008年にアフガニスタン議会で制定された家族法改正の問題などについても誌面で紹介する。「家族法は女性たちにとって不当なもの。一度結婚してしまうと、すべての権利を失う。だから女性の権利を要求しなくてはならない」。14人の若い女性たちを率いる24歳の編集長、Fatana Hassanazadaさんは主張する。