■女性たちがリモコンを操作して

「アフガニスタンの女性たちについての問題を扱うテレビ番組を立ち上げるのは初めてのことだ。政治や宗教などあらゆる議題を取り上げ、女性たちに意見を述べてもらう」と番組の編集アドバイザー、Malalai Zikriaさんは言う。「何らかの意見を持っている、すべての女性を歓迎する」。レイプやハラスメント、避妊、あるいは処女性に関するデリケートな問題などもすべて議論していくという。

 だが先進的な試みを慎重に力説するために、司会者はヘッドスカーフをまとう。「我々はイスラム教国におり、法律は尊重するべきだ。ベールを被っていても、権利のために戦うことは可能なのだから」

「ザンTV」の創設者でディレクターのハミッド・サマルさん(Hamid Samar)は「我々はアフガニスタンの文化や伝統を傷つけたり、ぶつかりあったりしないように、慎重に段階を踏んでいく必要がある」と語る。

 カメラマンを含む、22歳から30歳までの70人の女性編集スタッフを抱える同チャンネルは、デジタル技術によって、アフガニスタン中に放映されている。16人の技術スタッフはすべて男性だが、サマルさんによればその分野で訓練された女性があまりいないからだという。しかしそれも変わっていくことを彼は望んでいる。会社方針はあくまでも「すべてのスタッフは女性であるべき」だ。

 さらに男性視聴者に届くことも期待する。「妻と夫が一緒に見てほしい。しかし実際は、女性がリモコンを操作するだろうね」(c)AFP/ Anne CHAON