【6月20日 AFP】米ノースカロライナ(North Carolina)州が性犯罪者として登録されている人物にソーシャルメディアの使用を禁止した法律について、米連邦最高裁は19日、全員一致で無効と判断した。

 訴えを起こしたレスター・パッキンガム(Lester Packingham)氏は2010年4月、フェイスブック(Facebook)に、交通違反で出廷を要請されず罰金も取られなかったことを喜ぶ書き込みを投稿。だがこの投稿が、オンライン上で性犯罪者を監視している同州の警官の目に留まった。

 パッキンガム氏はそれよりも8年前の21歳の時に、13歳の少女と性行為をしたとして執行猶予付きの禁錮10~12月の判決を受け、性犯罪者データベース登録されていた。

 その間、ノースカロライナ州では論争となりながらも2008年に施行された法律により、パッキンガム氏は30年間にわたってフェイスブックやインスタグラム(Instagram)、ツイッター(Twitter)といったソーシャルメディアの使用を禁止されていた。

 そのため、パッキンガム氏は30年の期限以前にフェイスブックを使用したとして再び有罪となった。一方、パッキンガム氏の自宅の家宅捜索では、未成年者に対する新たな性的不品行を示す証拠は発見されなかった。

 パッキンガム氏は表現の自由を侵害されたとしてノースカロライナ州を相手取り訴訟を起こした。これまで6年にわたる法廷闘争の間にインターネットの使用制限に反対するグループなどがパッキンガム氏の支援についた。他方、ルイジアナ(Louisiana)州ほか12の州は、性犯罪者による潜在的被害者に関する情報収集を阻止することは重要だとしてノースカロライナ州の立場を支持していた。(c)AFP