【6月20日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長は、脱税の罪に絡む問題で退団を示唆しているスター選手のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)について、これまで興味を示しているクラブはないと明かした。

 ペレス会長は、地元ラジオ局オンダ・セロ(Onda Cero)に出演し、「クリスティアーノや他の選手に対して、どこからもオファーは来ていない」とすると、「ロナウドは、このクラブにいる誰よりも大きな影響力があり重要な存在だ」と語った。

 レアル・マドリードの次期会長選で他に候補者がおらず、19日に再選が決まったペレス会長にとっては、退団を望んでいるとの臆測が流れているロナウドの説得が最初の仕事になるだろう。

 欧州王者のレアルは声明で「他に候補者が名乗り出なかったため、フロレンティノ・ペレス氏がレアル・マドリードの会長であると宣言する」と発表。建設業界の大物として知られる70歳の同氏は、ここ15年間で最も成功した欧州クラブの会長として、2000年~2006年と2009年から現在までに続き3期目を迎えることになる。

 同日、本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で行われるセレモニーで再選が承認されることになっているペレス会長の最優先課題は、2009年にイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)から9400万ユーロ(約129億円)で獲得したロナウドの引き留めとなる。

 通算4度のバロンドール(Ballon d'Or)受賞を誇るロナウドは前週、オフショア会社を通じて1470万ユーロ(約18億円)を脱税したとして、税務当局から起訴された直後にスペインを去ると示唆。これが大きな騒動に発展する中、現在はポルトガル代表としてロシアで開催されているコンフェデレーションズカップ(Confederations Cup 2017)に出場している。

 また、スペインのスポーツ紙マルカ(Marca)の報道では、ロナウドがチームメートに対して「自分はレアルを離れる。決めたことだ。もう後戻りはしない」と話したと伝えられていた。(c)AFP