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うじ虫は食品廃棄物問題の救世主? 中国各地に専用農場

2017年6月25日 10:00 発信地:彭山/中国

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うじ虫は食品廃棄物問題の救世主? 中国各地に専用農場
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中国南西部・四川省彭山にある農場のアメリカミズアブの幼虫(2017年2月23日撮影)。(c)AFP/WANG Zhao

【6月25日 AFP】旺盛(おうせい)な食欲で肉や野菜、果物の残飯をくねくねと身をよじらせながら食べ尽くしていく無数のうじ虫──ここは中国南西部にある一風変わった農場だ。見ていて気持ちの良い光景ではないかもしれないが、この大飯食らいのうじ虫こそが、中国が抱える厄介な問題、食品廃棄物の山を減らしてくれる救世主になるかもしれない。

 専門家によると、このアメリカミズアブの幼虫は米大陸原産で、どの個体も1日に体重の2倍の残飯を食べることができる。四川(Sichuan)省彭山(Pengshan)にあるこの農場では、この幼虫を高タンパクの飼料として家畜に与え、その排せつ物を有機肥料としている。

 この農場の責任者を務めるフー・ロン(Hu Rong)さんは「この虫たちは気持ち悪くないよ! 生ごみを処理してくれるんだから。そのことを別の観点から見ないと」と語る。

 幼虫たちの餌に困ることはない。人口14億人の中国では、国民1人当たり年30キロ近い食料が廃棄されているからだ。

 フーさんは「平均すると、1キロ分のうじ虫は4時間で2キロのごみを消費できる」と語る。

 フーさんは、成都(Chengdu)で2000軒の飲食店から廃棄物を収集する業者の「チェンウェイ・エンバイロメント(Chengwei Environment)」から廃棄された食品を購入している。同社のワン・ジンファ(Wang Jinhua)代表によれば、「(アメリカミズアブの幼虫の群れの中に)魚を入れると白い骨しか残らない」。

 国連(UN)の食糧農業機関(FAO)によると、世界では毎年、約13億トンの食料が人の食用に生産されているが、その3分の1が廃棄される一方で、約8億7000万人が飢えている。

 食品廃棄物は環境汚染問題をも深刻化させている。FAOが2011年に発表した報告書によると、食品廃棄物を国になぞらえた場合、米国、中国に次ぐ世界3位の温室効果ガス排出国になる。中国は毎年、計4000万トンの食品廃棄物を出しているが、重さで計算すると、米ニューヨーク(New York)のエンパイアステートビル(Empire State Building)110棟分に相当する。


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