【6月16日 AFP】イタリア北部トリノ(Turin)で3日、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)決勝の観戦に集まった観客が多数けがした事故に遭遇し、昏睡状態に陥っていた女性が死亡した。治療を行っていた病院が16日に発表した。

 被害者の女性は、恋人と一緒にスクリーンで試合を観戦中、1500人以上が負傷したパニック事故に巻き込まれた。当日のサンカルロ広場(Piazza San Carlo)には約3万人が集まり、英カーディフ(Cardiff)でレアル・マドリード(Real Madrid)と対戦するユベントス(Juventus)を応援していた。

 試合の終盤に鳴り響いた爆竹音が引き金となったこのパニック事故では、現在は昏睡状態から回復している7歳の少年を含め2人が重傷を負った。一部のけが人は、広場の地下駐車場への入り口に殺到して2メートルの高さから落下したとされている。

 報道によると、女性は壁に打ちつけられ、胸郭を圧迫されたことが原因で心臓発作を起こし、脳にダメージを負ったという。

 トリノのキアラ・アペンディーノ(Chiara Appendino)市長は、ツイッター(Twitter)で被害に遭った女性が亡くなったことについて「言葉では足りない」とつづり、葬儀の日には市として公式に喪に服すことを明かした。

 イタリア当局は事故直後から過失傷害事件として捜査を開始していたが、今後は過失致死事件に切り替えるとしている。(c)AFP