【6月15日 AFP】スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は14日、租税回避地を通して行ったとされる1470万ユーロ(約18億円)の脱税の罪でスペイン検察当局に訴追されたことを受け、自身の「心にやましいところはない」と語った。

 ポルトガル代表のチームメートとともにコンフェデレーションズカップ(Confederations Cup 2017)が行われるロシアに出発するのを前に、リスボン空港(Lisbon Airport)でロナウドは記者団に対し、「常に心にやましいところはない」とコメントしている。

 レアルはこれを前に声明を発表し、クラブは「納税義務の履行について法律に基づいて行動してきたと把握しているわれわれの選手であるクリスティアーノ・ロナウドに、全幅の信頼を置いています。クリスティアーノ・ロナウドは2009年7月のレアル・マドリード入団以降、常に全ての納税義務を履行するため、はっきりとした意志を示してきました。レアル・マドリードは、われわれの選手であるクリスティアーノ・ロナウドが、この過程において全くの無実を証明することに全面的な確信を持っています。レアル・マドリードは、一刻も早くクリスティアーノ・ロナウドの無実が証明されるために、裁判が可能な限り迅速に行われることを願います」とロナウドを擁護している。

 ロナウドは米経済誌「フォーブス(Forbes)」の世界で最も稼いでいるスポーツ選手ランキングで首位に立ったが、同ランキングで3位につけているFCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)もロナウドと同様の罪状で有罪となっている。

 スペイン財務省技術組合(Gestha)によると、仮にロナウドも裁判にかけられて有罪となれば、懲役3年6月と2800万ユーロ(約34億円)の罰金が科される可能性がある。

 検察は声明で、ロナウドは2011年から14年にかけての「1476万8897ユーロの脱税が関わる」4件の罪状で訴追されたと発表した。

 検察側は、ロナウドが法人税率の低い英領バージン諸島(Virgin Islands)やアイルランドのペーパー会社を通じて税金逃れをしたと告発。またロナウドは、スペイン国内で2011年から14年にかけて実際は4300万ユーロ(約52億円)を稼いだにもかかわらず、1150万ユーロ(約14億円)分しか申告していないという。(c)AFP