【6月12日 AFP】米バスケットボール協会(NBA)の元名選手マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が、1984年に開催されたロサンゼルス五輪の決勝で履いていたシューズが、19万372ドル(約2100万円)で落札された。スポーツ関連の記念品を専門に扱うSCPオークション(SCP Auctions)が発表した。

 今回落札された白黒ラインのコンバース(CONVERSE)のシューズは、当時アマチュアだったジョーダン氏が20得点を記録した1984年8月10日のスペイン戦で履いていたもので、試合は米国が96-65で圧勝した。

 ジョーダン氏をはじめアマチュア選手のみで構成されるチームが出場した最後の五輪で、闘将ボブ・ナイト(Bob Knight)ヘッドコーチ(HC)率いる米国代表チームは、一試合平均約30点差で8戦全勝を飾った。

 オークションハウスによれば、ジョーダン氏はスペイン戦の終了後、両方にサインを入れたシューズを11歳の少年にプレゼント。サイズが13インチでキャンバスレザーのこのシューズは「良好な保存状態」である上に、同氏が「独自に使用していたネイビーブルーのインソール(中敷き)」と、「試合で使用された印」である「かかとのすり減り」もあるという。

 また、ジョーダン氏が履いていたものとしては、米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)以前のものでは最後のシューズとされている。米スポーツ専門サイトのESPNは、ロス五輪後にナイキ社と50万ドルの契約を果たし、今や自身のブランドが年間25億ドル(約2750億円)を売り上げるほどになる前に、ジョーダン氏はアディダス(Adidas)のシューズを好んでいたと言われていたと報じた。

 今年5月24日に開始された今回のオークションで、11日にジョーダン氏のシューズを落札した人物の身元は明らかにされていない。試合または競技で使用されたシューズとしては、1997年のNBAファイナルでジョーダン氏が履いていたシューズで、2013年に10万4765ドル(約1080万円、当時)の競売価格を超え、史上最高の落札価格を記録した。

 一方、スポーツ選手のシューズで過去最高の落札価格を記録したのは、英陸上選手のロジャー・バニスター(Roger Bannister)氏が1954年に初めて1マイル(約1600メートル)で4分を切ったときに履いていた黒のレザーシューズとなっている。

 このシューズは2015年9月に26万6500ポンドで落札されており、当時のレートで米ドルに換算すると40万9000ドル(約4500万円)に相当する。(c)AFP