【6月9日 東方新報】中国障害者連合会(China Disabled Persons Federation)によると、2017年度全国統一試験において、全国で視覚障害がある受験生7人が「点字試験用紙」を使用した。7人は陝西(Shangxi)、安徽(Anhui)、山東(Shangdong)の3省と、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)の受験生で、事前に点字試験用紙の使用を申請していた。2014年以来、4年連続で視覚障害受験者がこの点字試験用紙を使用している。

 この視覚障害者向けの点字試験用紙は、中国教育部と中国障害者連合会と協力して、点字専門家が点字へと翻訳(点訳)して作られたものだ。

 点字は「点」の並び方に決まりがあり、6つの点を1マスとして、これらの点の配列を通して意味を読み取る。中国の場合、一般的に2マスで漢字1文字の音節になる。点字に触れながら解答用紙に答えを記入するため、通常より時間はかかる。

 中国障害者連合会の関係者によると、この点字試験用紙は、出題の内容、印刷、運搬、秘密保持など、すべての面において従来の試験用紙に求められる要素を満たしている。しかし図形が入っている質問の場合は多少の変更が必要になる。

 今年、中国では視力障害のある受験生564人が特別措置を申請した。7人の全盲の受験生が点字試験用紙を使用したほか、光覚障害がある受験生には文字サイズを大きくした専用の試験用紙などを用意したという。(c)東方新報/AFPBB News