【6月8日 AFP】再生可能エネルギー分野の世界の雇用者数が、2016年は980万人と2012年の500万人超から約2倍に増えたことが分かった。アラブ首長国連邦のアブダビ(Abu Dhabi)に本部を置く国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が先月発表した年次報告書「再生可能エネルギーと雇用ー年次レビュー2017(Renewable Energy and Jobs – Annual Review 2017)」で明らかになった。

 IRENAのアドナン・アミン(Adnan Amin)事務局長は「コスト低下と有効な政策により、IRENAが最初の年次評価を行った2012年以降、再生可能エネルギー分野における投資と雇用が徐々に増えていった」と述べている。

 IRENAによると再生可能エネルギー分野の雇用が多いのは、ブラジルや中国、ドイツ、インド、日本、米国。

 中国での昨年の雇用者数は346万人で、前年比で3.4%増加した。また世界の再生可能エネルギー分野における雇用者数のうち、アジアが62%を占めている。アジアではマレーシアやタイをはじめ再生可能エネルギーのプロジェクトが増加している。

 アミン氏は「再生可能エネルギー分野での雇用者数は、2030年までに2400万人に達し、化石燃料分野での雇用減少数を相殺する水準を上回り、世界の経済のけん引役になると予測している」と強調している。(c)AFP