【6月3日 AFP】レアル・マドリード(Real Madrid)を率いるジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督が、3日に行われるユベントス(Juventus)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)決勝では、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の絶大なリーダーシップが歴史的な勝利を挙げるうえで決定的な要因となるだろうと語った。

 レアルがヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup、欧州CLの前身)を2年連続で制したACミラン(AC Milan)以来27年ぶりの欧州連覇を目指す中、チームで最も注目を浴びているのはロナウドだ。アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と戦った前回大会決勝でのパフォーマンスには批判の声も聞こえたが、その試合では決着をつけるPKを決めただけでなく、2014年大会の決勝でもネットを揺らしている。

 ロナウドは今シーズンも再び卓越した調子を維持しており、5年ぶりのリーグ制覇を達成したレアルでの通算ゴール数を400の大台に乗せた。チームを率いるジダン監督は、32歳のスーパースターが定める高い基準は周囲のチームメートを感化させるだけでなく、その飽くなき勝利への探求心こそ、レアルが連覇を成し遂げるうえでカギになるとみている。

 英カーディフ(Cardiff)のミレニアム・スタジアム(Millennium Stadium)で記者会見に臨んだジダン監督は「彼は人としても素晴らしい。他人のことを気にかけるしね。だが何より重要なのは、彼のプロ意識だ」、「彼は常に現状に満足しない。練習でも勝利にこだわっている」と語った。

「彼は特別な何かを秘めている。生まれながらのリーダーさ。特にピッチ上ではね」

「そして私にとって最も重要なのは、彼が勝ちたいと願っていることだ」

 ジダン監督自身も現役時代、バイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)との2002年大会決勝で歴史的な決勝弾を記録。サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)に本拠地を置く「銀河系軍団」の絶頂期を彩った。

 しかし元フランス代表のジダン監督は、リーガ制覇とクラブW杯(FIFA Club World Cup)優勝を2回ずつ経験したロナウドが、引退までに自身より価値のある選手であると証明することに疑いの余地はないと考えており、この日もどちらが優れた選手かと問われると「間違いなくクリスティアーノ・ロナウド。彼はゴールを記録する。それこそが最も重要なことだ」と答えていた。(c)AFP/Steven GRIFFITHS