【6月3日 AFP】米バスケットボール協会(NBA)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のケビン・デュラント(Kevin Durant)は、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)の大ファンとして知られる人気歌手リアーナ(Rihanna)をにらみつけたことは否定したものの、同選手が彼女のいる方向に視線を送っていた姿が話題になっている。

 ウォリアーズが113-91で昨季王者のキャバリアーズに圧勝した2日のファイナル初戦で、デュラントは26本中14本のフィールドゴール(FG)を決めるなど計38得点、8リバウンド、8アシストの活躍をみせた。

 第4クオーター終盤、ジェームズからスティールに成功したステフェン・カリー(Stephen Curry)が、リアーナの座っていたコートサイド席の目前にいたデュラントにパスを出した瞬間、両者の間には火花が散ったかのようにみえた。この場面で3ポイントシュートを決めたデュラントは、反対側のコートへ駆け上がる際、グラミー賞(Grammy Awards)受賞歌手のリアーナに一瞬視線を向けた。

 そのことについて聞かれたデュラントは「覚えてもいない」と話すと、ソーシャルメディアで大騒ぎになっていると言われて「本当に?」と回答。隣に座っていたカリーから「わなに引っかかるなよ」と横やりを入れられると、「ああ、そんなことはしない。俺はクールだ。せいぜい騒ぐことだな」とかわしていた。

 一部報道では、試合序盤にデュラントがフリースローを打つ際、リアーナがやじを飛ばしていたとされているが、テレビのリプレーでは、リアーナの隣に座っていた長年の友人でアシスタントのジェニファー・ロザレス(Jennifer Rosales)が「ブリック(外せ)」と叫んでいる姿が確認されている。デュラントは第3クオーターにフリースローを決めた後、リアーナのいる方向をにらみつけており、問題の3ポイントシュートでみせた視線の伏線を敷いていた。

 ジェームズが昨季のNBAファイナルを制した際、トロフィーを抱えた同選手の大きな写真を見つめる自身の姿をツイートしながらも、自分の忠誠心をあからさまには示そうとしなかったリアーナだが、この日は違っていた。

 座席に向かう際に解説者のジェフ・バンガンディー(Jeff Van Gundy)氏の前を横切って困惑させたり、試合中にジェームズが通り過ぎたときには、観客に知らしめるかのように同選手におじぎをして忠誠心を示したりしていた。また、相手からのやじに対してはウェーブやダブポーズで対応し、ウォリアーズの本拠地オラクル・アリーナ(Oracle Arena)でキャバリアーズのロッカールームを通り過ぎる際、リアーナはジェームズのニックネームを引用して、「王座はやっぱりキングのもの」と叫んでいた。

 マイアミ・ヒート(Miami Heat)時代も含め、ジェームズは7季連続にして通算8回目の出場を果たしているNBAファイナルで、これまで3度栄冠に輝いている。一方、昨夏にオクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)からウォリアーズに移籍したデュラントは、ファイナル初制覇を目指している。サンダー時代の2012年に出場したファイナルでは、ジェームズを擁するヒートに敗れた。(c)AFP/Jim SLATER