【6月13日 CNS】中国・江蘇(Jiangsu)省淮安(Huaian)市に住む重度障害者、葉海涛(Ye Haitao)さんは自宅で「おもいやり教室」を開き、近所の小学生以下の子どもたちに勉強を教えている。この18年、寝たきりだった彼は、社会への恩返しと固い意志を持って、この教室を開き、2017年に市から表彰された。

 葉さんは1993年にずば抜けて優れた成績で淮阴師範学院(Huaiyin Normal University)に合格したが、在校期間中に強直性脊椎炎を発症した。当時すぐに適切な治療が施されず、大腿骨頭壊死症を引き起こし、両下肢すべての関節が硬直したため、通学を諦めて、自宅で療養することとなった。

 教師になる夢が断たれ、落ち込む葉さんを見た姉の葉海燕(Ye Haiyan)さんは、ベッドの上でも夢は叶えられるから、社会に貢献できる人になってと彼を励ました。1999年、彼は自宅で近所の子どもたちに勉強を教え始め、彼の「教師になる」という夢が叶うこととなった。

 近所の人たちによると、この18年、葉さんが教えた子供の数は300人以上で、子供たちは彼から勉強だけでなく、自信、自立、自強といった大切なことを学んでいった。大学に進学した子供もたくさんいるという。

 葉さんはこの18年間で、たった1度しかこの「おもいやり教室」を休んだことがない。彼にとって一番の薬は子どもたちが楽しそうに勉強する声と笑顔なのだという。(c)CNS/JCM/AFPBB News

この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。