【5月31日 AFP】米国のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官とビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領夫妻の娘チェルシー(Chelsea Clinton)さん(37)の、公職選挙への出馬に関する臆測が後を絶たない──。ツイッター(Twitter)での発言や新たな本の出版など、母親の大統領選敗北後、ますますその存在感が増している。

 以前は、カーリーヘアの引っ込み思案の少女として知られたチェルシーさんだが、昨年は、母親を米国初の女性大統領に押し上げるため、エネルギッシュなリベラル派として全米を飛び回った。

 最終的にその努力は報われなかったが、元不動産王の億万長者、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏に負けたことで、チェルシーさんの情熱はさらに熱を帯びたようにも見える。

 チェルシーさんはツイッターのフォロワー170万人に向けて、トランプ政権に対する激しい怒りを発信し続けている。他方で、世界月経衛生日から児童婚まで、あらゆる社会問題についての意見も多い。これらの言動から、メディア各社は彼女の今後の動向についての臆測を大きく報じている。表向きの説明では、チェルシーさんはその臆測を否定している。だが、「今はノー」という、いかにも政治家が使いそうなフレーズには注目が集まっている。

 そして、チェルシーさんはこのほど、自身にとって3冊目の本を出版した。これがきっかけとなり、出馬をめぐる臆測が再浮上している。

「She Persisted」と題された全28ページのハードカバーの絵本で「世界を変えた」13人の米国人女性をテーマにしている。13人に含まれているのは米女性司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)さん、聴覚と視覚に障害がある社会活動家ヘレン・ケラー(Helen Keller)、元奴隷で奴隷解放運動家のハリエット・タブマン(Harriet Tubman)、米初の女性宇宙飛行士サリー・ライド(Sally Ride)さん、五輪女子短距離世界記録保持者のフローレンス・グリフィス・ジョイナー(Florence Griffith-Joyner)さんら。母親のヒラリー氏は「カメオ出演」のみだという。