【5月30日 AFP】米大リーグ(MLB)、ワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)のブライス・ハーパー(Bryce Harper)が29日、サンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)戦で乱闘騒ぎを起こし、出場停止処分が下される可能性が出てきた。

 敵地AT&Tパーク(AT&T Park)でナショナルズが3-0で勝利した試合で、ハーパーは8回表に意図的に狙ったとみられる死球を受けると、ジャイアンツのリリーフ投手ハンター・ストリックランド(Hunter Strickland)に向かって激怒しながら突進した。

 両者が対戦するのは、2014年シーズンのプレーオフでハーパーがストリックランドから2打席連続本塁打を記録して以来だった。戦没者追悼記念日(メモリアルデー、Memorial Day)の週末に行われたこの日の試合では、ストリックランドは明白な意図を持っていたかのように、ハーパーの腰骨付近に初球を真っすぐ投げ込んだ。

 これに即座に反応したハーパーは、激怒しながらヘルメットを投げつけてマウンドに向かい、ストリックランドと殴り合いを開始。2人の取っ組み合いが両ベンチ総出の乱闘に発展する中、ハーパーは大混乱の中から引きずり出されていた。

 2014年に本塁打を打たれた恨みをストリックランドがずっと抱いていた可能性があることに信じられない様子だったハーパーは、その時の2打席連続アーチについて、「あれはもう終わったことのはず」とすると、「あの年は彼らがワールドシリーズを制し、彼は優勝リングを指にはめたんだ。(あの年のプレーオフの)1回戦で起きたことについて、彼は引きずるべきじゃない」と主張した。

 ナショナルズを率いるダスティ・ベイカー(Dusty Baker)監督も、故意による死球にハーパーが報復に出たことを擁護し「男ならどうする?彼はサンドバッグじゃないんだ」とコメントした。

 今回の乱闘騒ぎで試合を退場となったストリックランドとハーパーは、MLBから処分が下される可能性が浮上している。(c)AFP