【5月30日 AFP】(更新、写真追加)イラクの首都バグダッド(Baghdad)で、29日深夜から30日にかけて自爆攻撃が相次ぎ、当局は死者が合わせて少なくとも27人に上ったと発表した。この2攻撃についてはいずれも、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 1回目の攻撃は、バグダッド中心部のカラダ(Karrada)地区にある人気アイスクリーム店で30日午前0時(日本時間同6時)ごろ発生。自爆犯が爆発物を積んだ車両を爆発させ、少なくとも16人が死亡、75人が負傷した。

 バグダッド作戦司令部によると、続く2回目の攻撃はチグリス川(Tigris River)にかかる幹線橋の一つに程近い、国の年金事務所のそばで同じ手口で実行され、この爆発による死者は少なくとも11人、負傷者は少なくとも40人に達したという。

 事件発生の数日前に、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」が始まっていた。ラマダン中は多くの人が日中の断食を終えた後に夜遅くまで外出してショッピングなどを楽しむ。

 犯行声明を出したISは、これら2つの攻撃はいずれも自爆犯が「イスラム教シーア派(Shiite)の集まり」を狙ったものだとしている。ISはイラクで多数を占めるシーア派を異端と見なしており、同派を狙った攻撃が頻発している。(c)AFP