【5月30日 MODE PRESS WATCH】イタリアのファッションブランド「コスチュームナショナル(CoSTUME NATIONAL)」が新たにクリエイティブディレクター2名を迎え、2018春夏シーズンより本格的なブランド・リローンチを開始することを発表した。メンズラインには「ファクトタム(FACTOTUM)」の有働幸司、レディースラインには「ヤストシエズミ(YASUTOSHI EZUMI)」の江角泰俊を迎える。

「コスチュームナショナル」は1986年、南イタリア出身のエンニョ・カパサ(Ennio Capasa)によりミラノで創立されたブランド。伝統的なイタリアンテーラード技術に裏打ちされた機能美を武器に、シャープで挑発的なスタイルを提案し続けてきた。とくに黒を基調としたロックでミニマルなシルエットは「エッジー・シック」と呼ばれ、多くのトレンドを生み出した。

 エンニョ・カパサは、自身のブランド設立前の83年より 「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」でアシスタントデザイナーを務めた経験を持ち、日本とは深い関係を持つ。日本の文化や服作りから大きな影響を受け、とくに禅の思想や水墨画は、モノトーンな色使いや光の陰影を重視した作品へと彼を導いてきた。

 そんなカパサの後継デザイナーとして選ばれたのは、やはり日本人デザイナーたち。ブランドのDNAをリスペクトしながら、イタリアと日本の文化、テクノロジーやクラフトマンシップを融合し、新たなクリエーションでブランドを再構築していくという。

 2011年には東京・青山に新たな旗艦店と、複合施設「コスチュームナショナル アオヤマコンプレックス(CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex)」もオープンさせた同ブランド。今後の展開にますます目が離せない。(c)MODE PRESS