【5月28日 AFP】サッカー香港プレミアリーグ、東方体育会(Eastern Sports Club、イースタンSC)の指揮官で、昨季は女性監督として初めて男子のトップリーグを制した陳婉ティン(Yuen Ting Chan、チャン・ユエンティン)監督が27日、辞任を表明した。

 気持ちの強さから「牛丸(肉団子の意)」のニックネームを持つ陳監督は、2016年4月にチームを21年ぶりとなる1部リーグ優勝に導き、AFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2017)の出場権も獲得したが、今季の最終戦終了後に退任を発表した。

 今季の東方は、リーグ戦で傑志(Kitchee SC)の後塵を拝してリーグ優勝を逃すなど無冠に終わり、ACLでもわずか勝ち点1で敗退する失意のシーズンを送った。特にACLでは広州恒大(Guangzhou Evergrande、中国)に0-7で大敗したのをはじめ、グループリーグ6試合で1得点24失点と実力差を見せつけられた。

 香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)紙によれば、陳監督は涙をこらえながら、成績の「責任を取らなくてはならない」と話したという。

 28歳の陳監督は、監督デビューを飾った2016年にアジア・サッカー連盟(AFC)の最優秀監督賞を受賞し、男子の1部リーグを制した初の女性指揮官としてギネス世界記録(Guinness World Records)にも認定。英BBCの栄えある「世界の女性100人」にも選出された。

 東方では、司徒文俊(Szeto Man Chun)氏が後任の監督に就任し、陳監督はコーチとしてチームに残るとみられている。(c)AFP