【5月28日 AFP】エジプト中部ミニヤ(Minya)県で26日にキリスト教の一派であるコプト教徒を乗せて修道院に向かっていたバスが襲撃されこれまでに29人が死亡した事件で、エジプト当局は27日、実行犯らは隣国リビアの過激派組織のキャンプで訓練を受けていたと明らかにした。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は27日、この事件で犯行声明を出した。

 エジプトは報復措置としてリビア国内にある過激派組織の拠点を空爆した。エジプトが支援するリビアのハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)退役将校傘下の民兵組織の航空部隊は26日、エジプトによる空爆に参加したと明らかにした。

 ISは27日、同組織に属する戦闘員らがミニヤ県にある聖サミュエル修道院(Saint Samuel Monastery)に向かっていたコプト教徒を待ち伏せして襲撃したとする犯行声明を出した。

 しかし唯一実施が確認された空爆では、リビアの都市ダルナ(Derna)でISと敵対している国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の組織が標的となったとみられている。

 エジプトではISによるコプト教徒を標的とした襲撃事件が繰り返し起きており、今回の事件を合わせると昨年12月以降殺害されたコプト教徒は100人を超えている。(c)AFP