【5月27日 AFP】カルロス・テベス(Carlos Tevez)は中国のサッカーブームの恩恵を受けてはいるものの、その新たな国での基準は、自身の輝かしいキャリアで慣れ親しんだレベルにはほど遠いと考えている。

 マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)やマンチェスター・シティ(Manchester City)、ユベントス(Juventus)でプレーした経験を持つテベスは、今年1月に世界最高の年俸3800万ユーロ(約47億円)で中国スーパーリーグ(1部)の上海申花(Shanghai Shenhua)に加入した。

 中国をサッカー強豪国にするという習近平(Xi Jinping)国家主席の方針の下、サッカー界に大金が注がれてはいるものの、テベスは自らが目にしているサッカーの質に好印象は抱いていない。

 スペインのテレビ局モビスター(Movistar)に対してテベスは、「欧州の強豪チームと渡り合えるようになるとは思わない。最高の選手が来たとしても、サッカーは全く異なったものので、ファンの扱い方も全く違ったものだと思う」とすると、「50年かかっても渡り合えるようになれないと思う」と続けた。

 テベスは極東にやってきてからそこまで大きな活躍を見せておらず、4試合に出場してPKから1得点を挙げるにとどまっており、その後は負傷で戦線離脱している。

「中国の選手はとても荒々しいというわけではないけれど、かなり繊細さを欠いている。がさつだから、意味もなく蹴ってダメージを与えてくる」

 それでも、中国政府は各クラブが契約できる外国人選手の数を制限しており、テベスは中国の新たな世代が大きな進歩をみせるだろうと予期している。

「技術面は良くないけれど、この新しいルールで若い選手がプレーできるようになり始めて、彼らが大きく成長していくだろう」 (c)AFP