【5月27日 AFP】(更新)エジプト中部で26日、キリスト教の一派であるコプト教徒を乗せて修道院に向かっていたバスが、覆面の武装集団による襲撃を受け、子どもを含む少なくとも28人が死亡した。当局が発表した。同国軍は報復措置として同日、隣国リビアの過激派拠点に対する空爆を6回実施した。

 エジプト内務省によると、首都カイロ(Cairo)の南200キロ余りに位置するミニヤ(Minya)県で、小型トラック3台に分乗した武装集団がバスを襲撃し、逃走した。エジプト国営放送は保健省職員の話として、犠牲者には多数の子供が含まれていると伝えている。

 犯行声明は今のところ出ていない。エジプトではコプト教徒に対する襲撃事件が相次いでおり、昨年12月と今年4月には教会3か所がイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の爆弾攻撃を受け、数十人の信者が犠牲となっていた。

 エジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領はテレビ演説で、報復措置としてエジプト軍がISの拠点を攻撃したと発表。国営テレビによると、空爆はリビアの「テロ拠点」を標的に6回にわたり行われ、東部ダルナ(Derna)にある過激派の訓練施設が被害を受けたと報じた。

 シシ大統領は「エジプトは内外のテロ拠点をちゅうちょなく攻撃する」と宣言している。(c)AFP/Tony Gamal-Gabriel