■犠牲者

 これまでに分かっている最年少の犠牲者は、8歳の少女サフィー・ローズ・ルソス(Saffie Rose Roussos)さん。サフィー・ローズさんは、20代の姉、そして母親と一緒にコンサートに出かけたと報じられている。

 メイ首相は死者22人負傷者59人の中に「多くの子どもと若者」が含まれていると述べ、「恐ろしく、不快で卑劣な行為」「罪のない無防備な子どもたちと若者らを故意に狙ったもの」として爆弾攻撃を非難した。

■今後の警戒態勢

 英国のテロに対する警戒レベルは23日、これまでの「深刻(severe)」から「危機的(critical)」に引き上げられた。これは5段階の最上位となる。

 英国では、ウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で28日に行われるFA杯決勝選をはじめ、大規模のイベントが今後数週間内に複数予定されており、それぞれの会場では警戒態勢が強まると予想される。

■英国に対する攻撃

 今回の事件は、過去2か月足らずの間に起きた2件目の攻撃事象となった。

 3月22日の事件では、ロンドン(London)のウェストミンスター橋(Westminster Bridge)で、男が車で歩行者を次々とはねた後、国会議事堂前の入り口付近で警察官を刃物で刺した。この事件では5人が死亡、50人以上が負傷した。実行犯とされた英国籍のハリド・マスード(Khalid Masood)容疑者(52)は、その後、警察に射殺された。

 英国で最悪の犠牲者を出したのは、2005年7月7日に起きた同時爆破事件だ。国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に影響された英国人4人がロンドンの交通機関に対して自爆攻撃を仕掛け、52人が死亡、700人が負傷した。(c)AFP