【5月24日 AFP】英中部マンチェスター(Manchester)のコンサート会場で爆発が発生して22人が死亡した事件で警察から自爆犯と特定されたサルマン・アベディ(Salman Abedi)容疑者(22)。英メディアによると、地元の大学で経営を学んでいたが昨年中退していた。数年前からイスラム過激主義に傾倒し、治安機関にも知られていたという。

 アベディ容疑者は英国第3の都市マンチェスターで、敬虔(けいけん)なイスラム教徒のリビア人家庭に生まれた。英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)によると、一家は市南郊のファローフィールド(Fallowfield)地区に少なくとも10年居住していた。

 父親はモスク(イスラム教の礼拝所)で礼拝の呼び掛けをするなど地元でよく知られた人物で、アベディ容疑者もそのモスクに通っていたという。

 英国内通信社プレス・アソシエーション(PA)が情報筋の話として伝えているところによれば、アベディ容疑者は2014年にマンチェスターのサルフォード大学(University of Salford)で経営を学び始めた。しかし2年後に中退し、学位は取得しなかった。大学内でトラブルなどはなかったという。

 一方、英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)は、アベディ容疑者はここ数年でイスラム過激主義に傾倒したと伝えている。

 アベディ容疑者は現場で爆発物を起爆させて死亡した。(c)AFP