【5月23日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、エルサレム(Jerusalem)にあるユダヤ教最大の聖地の一つ「嘆きの壁(Western Wall)」を訪問した。現職米大統領の同地訪問は初めて。

 黒い円形の帽子をかぶった大統領は、ユダヤ教徒にとって最も神聖な祈りの場を前にじっと動きを止め、壁に手を当てると、慣習の通り、願い事が書かれた紙、あるいは何らかのメモを岩の間に挟み込んだ。

 この非常に象徴的な訪問に、イスラエル側の指導者は同行しなかった。同行を認めれば、米国と国際社会の慣例を破り、この場所の主権がイスラエルにあるという同国の主張を米政府が暗に認めたとの非難を招く恐れもあった。

 大統領の長女、イヴァンカ(Ivanka Trump)氏も、壁の女性向けの区画を訪れた。イヴァンカ氏はユダヤ教に改宗しており、大統領の最側近の一人でユダヤ系のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏を夫にもつ。

 今回の嘆きの壁訪問は、大統領がワシントン(Washington D.C.)を出発する前から議論を呼び、その間、米当局者は、壁がイスラエルに属するのか否かについてコメントを拒んでいた。(c)AFP/Joe Dyke