【5月22日 AFP】俳優で前米カリフォルニア(California)州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)さんが21日、AFPの取材に応じ、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が石炭産業を復活させる計画を掲げていることについて、米国を「石器時代」に逆戻りさせると批判した。

 南仏カンヌ(Cannes)で開催中の第70回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)で記者団と会見した。シュワルツェネッガーさんは、化石燃料を重視するトランプ氏のエネルギー政策が地球に及ぼす影響を悲観していると説明。トランプ氏は「石器時代に戻っている」「環境に関して誤解がある」と指摘した。

 もっとも「1人の男」、特にトランプ氏のような無能なリーダーに地球は破壊できないとも主張。「彼(トランプ氏)は大統領に就任してから何もしていない。何もだ」とこき下ろした。

 シュワルツェネッガーさんは「彼が石炭産業を復活させたいと言うのを聞いて、それは逆戻りだと思った。次は馬車を復活させると言い出すんじゃないか」と皮肉った。

「トランプ氏がいてもいなくても、私たちは皆前に進まなければならない」とも語った。

 シュワルツェネッガーさんは、フランスの海洋学者、故ジャックイブ・クストー(Jacques-Yves Cousteau)氏の息子が監督を務めたドキュメンタリー映画『ワンダーズ・オブ・ザ・シー 3D(Wonders of the Sea 3D)』のプロデューサーとナレーターを務めている。

 トランプ氏は1月、自身の後任としてシュワルツェネッガーさんが司会を務めている米リアリティー番組シリーズ「セレブリティ・アプレンティス(Celebrity Apprentice)」の視聴率が低いことをあざ笑っていた。(c)AFP/Fiachra GIBBONS