【5月20日 AFP】サッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカム(David Beckham)氏が長らく温めている米フロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)での米メジャーリーグサッカー(MLS)の参入計画が実を結ぶか否かが、来月明らかになると19日に地元紙が報じた。

 米紙マイアミ・ヘラルド(Miami Herald)によると、マイアミデード(Miami-Dade)郡は6月6日に、スタジアム計画案のカギとなっている900万ドル(約10億円)と評価される3エーカー(1.2ヘクタール)の土地の譲渡について、承認するかどうかの判断を下すという。

 仮にマイアミデード郡が譲渡を承認しなかった場合、2021年シーズンまでにマイアミでMLS球団を設立するというベッカム氏の希望は、不透明な状況に陥ることになる。

 同郡のカルロス・ヒメネス(Carlos Gimenez)郡長は、「率直に言って、マイアミがMLS球団を手にする最後のチャンスだと私は強く考えている」とコメントしている。

 ベッカム氏を中心とする投資家グループは、近郊のオーバータウン(Overtown)の9エーカー(3.6ヘクタール)の土地に2万5000人収容のスタジアムを建設するために、売り地が必要となっている。同グループはすでに隣接区画の購入を終えている。

 一方でMLSの上層部は、ベッカム氏のグループの参入計画について時間が押し迫っていると警告を発しており、時間は無制限に認められることはないとしている。

 投資家グループは17日にオーバータウンの住民に対して、建設概要の説明を行ったが、その責任者は「一過性の小さな問題」に直面していると明かしており、スタジアム建設に公的資金は注入されないと付け加えている。

 この責任者はまた、建設案ではスタジアムは2021年まで開業はできないものの、米大リーグ(MLB)のマイアミ・マーリンズ(Miami Marlins)、あるいは米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のマイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)のスタジアムでプレーすることで、チームの発足自体は可能であると話している。(c)AFP