■「ドロップゾンデ」投下

 ブラック氏ら乗組員たちの仕事には、ハリケーン内の数か所でドロップゾンデと呼ばれる小さなシリンダー状の測定装置を投下することが含まれている。

 小さなパラシュートが付いたドロップゾンデは、ハリケーンの目と、そのすぐ外側にある最も風雨が激しい積乱雲の壁の辺りに投下され、ハリケーンの温度、湿度、気圧、速度、進路を観測する。

 ドロップゾンデからのデータはハリケーン・ハンターを経由して米国立ハリケーンセンター(NHC)に送られる。

 昨年のハリケーン「マシュー」の最大瞬間風速は75メートルに達したが、ブラック氏らは勢力が幾分弱まった後にその中を飛行した。

 ブラック氏は「私たちは訓練に膨大な時間を費やし、万全の準備をしている。だからわれわれは嵐の際に事故を起こしたことは一度もない」と語った。

 大西洋(Atlantic Ocean)のハリケーンシーズンは6月1日から11月30日。(c)AFP/Leila MACOR