【5月15日 AFP】17F1第5戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2017)は14日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が的確な判断で劇的な展開となったレースを制し、自身4度目のタイトル獲得に向けて再び激しい総合争いに名乗りを上げた。

 通算3度のF1制覇を誇るハミルトンは、スタート直後に通算64度目のポールポジションから順位を落としたものの、重要な戦略的決断で挽回に成功し、力強く的確な走りで総合首位に立つフェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)を2位に抑えた。レッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3位に続いた。

 ハミルトンはレース44周目に圧巻のオーバーテークでリードを奪い返し、通算4度の世界タイトルを誇るベッテルより約3.5秒早くフィニッシュラインを通過。今季2度目の優勝でキャリア55勝目を飾り、総合争いでも98ポイントまで加算して104ポイントのベッテルとの差を6ポイントに縮めた。

「レースをするというのはこういうこと」と勝利を喜んだハミルトンは、「セブ(ベッテル)は本当に速かった! スタートはあまり良くなくて、少しホイールスピンしてしまったことをチームと話し合う必要があるけど、今週末彼らは素晴らしい仕事をしてくれた」とコメントした。

「ターン1で接触したときは、コースオフしそうになりながらも外側にとどまった。だけど、これがレースというものであり、自分は絶対に戦い方を変えるつもりはない」

 一方でベッテルは、「プッシュして、絶好のスタートを切れた。ルイスも自分もいきなりホイールスピンしたけど、クラッチを引いて彼の前に出ることができた」と振り返った。

「リードしてからは良いリズムに乗れた。だけど、ルイスも速かった。ターン1では可能な限りブレーキングを遅くしようとしてロックアップしてしまったけど、どうにかトップをキープできていた。すると単独で走行していたときに、ストレートで彼に追い抜かれてしまった。あれは悔しかったけど、良いレースだった」 (c)AFP