【5月13日 AFP】北朝鮮の国連代表部は12日、米国が国連(UN)で加盟国を脅したり威嚇したりして対北朝鮮制裁を履行させようとしていると非難し、そうした米国の動きについて「ヒステリックな狂気」と表現した。さらに国連安保理が採択した制裁の適法性には疑問の余地があると主張し、国連加盟国に履行を「再考」するよう求めた。

 ここへ来て国連安保理・北朝鮮制裁委員会は地域ブロックらと共に、昨年採択された2つの対北朝鮮制裁決議の履行手続きを進めるよう国連加盟国に求めている。

 これに対し北朝鮮側は声明で、米国が「考え得るあらゆる手段」で加盟各国に制裁履行を求めていると非難。履行しない国は「米国による『強力な制裁措置』を受けるとしたあからさまな脅しで、加盟国に履行を強要させようとまでしている」と主張した。

 事実、国連安保理の制裁決議に違反して北朝鮮との取引を行っている第3国に対しても米国は制裁を科すと警告している。

 また、制裁委員会が北朝鮮国営の料理店などにまで制裁の適用を求めていることについて北朝鮮国連代表部は、安保理決議の「拡大解釈」だと反発。「料理店経営や製造工場といった普通の事業が、核兵器や弾道ミサイルのためのものとの幻想」を米国が抱いていると非難した。さらに米国政府と国連精査委員会は、「『制裁』にこだわる感情的な狂気によって、国際社会の前で恥をかいている」とも述べている。(c)AFP