【5月12日 AFP】トルコ当局は12日、昨年発生したクーデター未遂の捜査の一環で、イスタンブール(Istanbul)にある証券取引所など、国内6県で捜索を行い、57人を拘束した。半国営アナトリア(Anadolu)通信が報じた。

 アナトリア通信の報道によると、100人以上に逮捕状が出され、残りの容疑者の捜索も続けられているとしている。

 拘束された人々は米国在住のイスラム教指導者、フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師の組織との関係が疑われているという。トルコ政府はギュレン師について、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領の追放を狙った昨年7月のクーデターの首謀者として非難しているが、ギュレン師はこの主張を一貫して否定している。

 また日刊紙ハベルチュルク(Haberturk)はウェブサイト上で、拘束されたのは証券取引所の元職員らで、「バイロック(Bylock)」と呼ばれるアプリを使い、暗号化したメッセージをやりとりしていた疑いが持たれていると報じた。トルコ政府はこのアプリについて、ギュレン師支持者らのために製作されたものと主張している。

 元職員らはまた、かつてギュレン師と密接な関係にあったアスヤ銀行(Bank Asya)の取引を代行していた疑いも持たれているという。(c)AFP