【5月12日 AFP】16-17NBAは11日、プレーオフのウエスタンカンファレンス準決勝(7回戦制)が行われ、サンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)は114-75でヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)に圧勝し、シリーズ対戦成績を4勝2敗として、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)が待つカンファレンス決勝に駒を進めた。

 ラマーカス・オルドリッジ(LaMarcus Aldridge)が34得点でチームをけん引したスパーズは、チーム得点王カウィ・レナード(Kawhi Leonard)と司令塔トニー・パーカー(Tony Parker)を欠きながらも、レギュラーシーズンで最優秀選手賞(MVP)級の活躍をみせたジェームス・ハーデン(James Harden)を擁するロケッツを退けた。

「全員が仕事をした。40得点は一人で記録するものではない」とコメントしたスパーズのグレッグ・ポポビッチ(Gregg Popovich)ヘッドコーチ(HC)は「選手たちの攻撃は納得のいくものだったし、守備も最高の試合の一つだった」と評価した。

 左脚の大腿四頭筋を断裂したパーカーと、左足首を痛めたレナード抜きでロケッツに勝利したスパーズは、レナードの代役として出場したジョナソン・シモンズ(Jonathon Simmons)が18得点、パティ・ミルズ(Patty Mills)が14得点7アシストの活躍をみせた。

 スパーズはフィールドゴール(FG)成功率が53パーセント、リバウンドが60本に到達。対するロケッツはFG成功率が28パーセント、リバウンドが37本にとどまった。

 ハーデンが精彩を欠いたことに加え、スパーズに39点の大差をつけられて完敗を喫したことは、ロケッツの本拠地トヨタ・スポーツ・センター(Toyota Sports Center)に詰め掛けた観客1万8050人にとって大きな衝撃となった。ロケッツの75得点は、エースのハーデンが出場した試合ではこれまでで2番目に低い数字となっている。

 レギュラーシーズンでリーグ2位の1試合平均29.1得点の成績を残していたハーデンだが、第2クオーター残り6分18秒までFGを打たないなど、この試合ではまったく目立たなかった。

 前半終了時点で5回のターンオーバーを犯し、FGも2本しか打てず5得点にとどまっていたハーデンは、試合を通じてもFGが11本中2本しか成功せず、最終的に10得点7アシストに終わり、合計6回のターンオーバーも記録した。

 ハーデンは「リズムがつかめなかった。パスを出してもシュートを決められなかった。自分に責任がある。特にホームで負けたのはつらい」と述べ、敗因の一端は自分にあると認めた。

 ロケッツではトレバー・アリーザ(Trevor Ariza)が20得点でチームをけん引し、クリント・カペラ(Clint Capela)が15得点12リバウンドを稼いだ。

 ロケッツのマイク・ダントーニ(Mike D'Antoni)HCは「選手は私と同くらい悔しがっている。つらいし尾を引きそうだ」とコメント。ハーデンが負傷していたのかと問われ、「彼は風邪を引いていたようだが、私は知っていることは何もない。起きたことを蒸し返すことはしたくない」と答えた。(c)AFP