【5月12日 AFP】ブラジル政府は11日、ジカウイルスの感染拡大を受けて出していた緊急事態宣言を解除した。同国では2015年にジカウイルスが確認され、その後、世界的に感染の懸念が広がっていた。

 ブラジル保健省は声明で、世界保健機関(WHO)に対し「ジカウイルスの感染と小頭症の発症例が全国的に減少」したことを報告したと明らかにした。ジカ熱は、妊婦が感染すると胎児に「小頭症」と呼ばれる先天異常を引き起こす恐れがあると指摘されている。

 保健省によると、今年1月~4月のジカウイルス感染者は7911人で、前年同期の17万535人から95.3%急減した。

 WHOは昨年11月、ジカウイルスに関する国際的な緊急事態宣言を解除している。

 一方でブラジル保健省は、「緊急事態宣言の解除は、警戒や支援提供が終わることを意味するものではない」と慎重な姿勢を見せている。(c)AFP