【5月12日 AFP】イスラエル北部の都市ハデラ(Hadera)で11日、生まれてから一度も自宅から外出を許されなかったとみられる少年(14)が警察に保護された。拘束された共に60歳前後の両親は、健康に問題がある息子を守ろうとしてきたと主張しているという。

 隣人から通報を受けた地元の社会福祉機関が警察に連絡して発覚した。警察は両親の身柄を拘束し、少年は検査のため福祉機関に引き渡した。

 通報した隣人の男性は軍のラジオ局に、窓越しに姿が見えた少年は「まるでホラー映画に出てくるゾンビのようだった」と証言。「彼の目が『助けて』と訴えているようだったので、何とかしなければと思った」と語っている。少年らの自宅は「ぼろぼろ」で「耐えがたい臭い」を放っていたという。

 男性によると両親はロシア語を話し、ヘブライ語はほとんど理解できないという。

 地元メディアは両親の弁護士の話として、両親は「健康問題を抱える息子を守ろう」としてきたと説明したと伝えている。

 少年は警察に、毎月2回だけ両親と一緒に自宅アパートの中庭に出られたが、大半は夜間だったと話しているという。(c)AFP