【5月11日 AFP】ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の退陣を求めるデモが続いている南米ベネズエラで10日、デモ隊が火炎瓶ならぬ「糞(ふん)便瓶」を警官隊に投げ付けるという文字通りの「汚い」抗議に打って出た。

 デモ参加者の一人はAFPの取材に、「火炎瓶やペレット銃など何を使っても鎮圧される。何かを投げるとしたら、もうこれしかない」と述べ、茶色の液体が入った瓶を見せた。火炎瓶(モロトフカクテル)と幼児語のうんち(プープー)をもじって「プープートフ爆弾と呼んでいる」という。

 首都カラカス(Caracas)では、約3000人のデモ隊が市東部の広場から中心部の最高裁判所を目指して行進。参加した若者グループが出発に際し、バックパックから「糞便瓶」を取り出す姿も確認された。

 当局によると、4月1日から続く一連の反政府デモと機動隊の衝突で、これまでに36人が死亡、負傷者は数百人に上っている。

 デモの参加者らは、石油資源の豊富なベネズエラが経済危機に見舞われ、食料やトイレットペーパーなどの生活必需品が欠乏する事態に陥ったのは、左派のマドゥロ大統領の失政が原因だと非難している。(c)AFP