【5月9日 AFP】イタリア・セリエA、デルフィーノ・ペスカーラ1936(Delfino Pescara 1936)のサリー・ムンタリ(Sulley Muntari)が8日、今後も試合中に人種差別を受けた場合は再びピッチを去ると明言した。

 ガーナ出身MFのムンタリは、4月30日に行われたカリアリ(Cagliari Calcio)戦で相手サポーターから人種差別を受けたとしてフィールドを後にした。この行為によって当初2枚目のイエローカードを受けて退場となるも、後日処分が撤回された同選手は、人種差別について「至る所でエスカレートしている」と訴え、自身の決意を明確にした。

 元インテル(Inter Milan)のスター選手であるムンタリは、BBCスポーツ(BBC Sport)に対し、「地獄だった。まるで犯罪者のように扱われた。フィールドを去ったのは、人種差別を受けながらそこにいることは、自分にとって間違いだからだ」とすると、「もし、きょうや明日もしくは次戦でこの問題に遭遇したら、再びピッチを去るだろう」と宣言した。

 ムンタリはまた、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長に対して、サッカー界における人種差別的な行為の取り締まり強化を要求した。

「彼ならば、人種差別との闘いにうまく取り組んでくれると思う。彼には人種差別と闘ってほしい。イングランドでは差別が容認されておらず、あんな言葉を浴びせられたことはない。イングランドは世界のお手本だ。国が差別を許さなければ、こうした問題は避けられる」 (c)AFP