【5月18日 AFP】悪臭を放つふんだが、イタリアのある博物館では成功の気配を漂わせている。北部グラニャーノ・トレッビエンセ(Gragnano Trebbiense)のカステルボスコ(Castelbosco)にある、その名も「シット・ミュージアム(Shit Museum、ふんの博物館)」では、牛のふんから皿などを作っているのだ。

 牛のふんはまず巨大なタンクに集められる。その中でバクテリアが有機物を分解してメタンが生成され、そのメタンガスを燃焼することによって電力が生み出される。生み出された電力は農家によって販売される。

 しかし、「シット・ミュージアム」で最近、最も成功を収めているのは、「メルダコッタ(Merdacotta)、『焼きふん』の意」と呼ばれる、残ったふんを利用して作り出されたレンガやタイル、食器などの製品だ。

 こうした製品は、ふんと、トスカーナ(Tuscan)地方で採れる粘土を混ぜた後に、「秘密」の製法を経て作り出される。「メルダコッタ」は赤粘土の素焼きの焼き物、テラコッタ(Terracotta)をもじって名づけられた。(c)AFP/Céline CORNU