【5月6日 AFP】イタリアサッカー連盟(FIGC)は5日、人種差別的な暴言に抗議してピッチを去った、同国セリエAのデルフィーノ・ペスカーラ1936(Delfino Pescara 1936)に所属するサリー・ムンタリ(Sulley Muntari)に科された1試合の出場停止処分を取り消すと発表した。

 ガーナ出身MFのムンタリは、4月30日に行われたカリアリ(Cagliari Calcio)戦の最終盤に、相手サポーターから人種差別を受けたと主張してイエローカードを受け、その後ピッチを去った。

 ムンタリはピッチを後にしたことで2枚目のイエローカードを受けて退場処分を受け、自動的に1試合の出場停止処分を科されていたが、FIGCに対する異議申し立てで処分が取り消された。

 FIGCは声明でこの件に関する「著しい感受性」について言及し、試合を裁いたダニエレ・ミネッリ(Daniele Minelli)主審と協議した上でムンタリの異議申し立てを認めた。これによりムンタリは今週末に行われるクロトーネ(FC Crotone)戦に出場可能となった。

 一方でリーグ側は人種差別行為が認められたのは「約10人、観客の1パーセント以下」だったとして、カリアリに対する処分を見送っている。(c)AFP