【5月6日 AFP】陸上男子短距離界を征服し、世界最速の男となったウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)が、サッカー界でトップ選手の仲間入りを果たす望みを持っていることを明かした。

 ジャマイカ出身のスーパースターで現在30歳のボルトは、その輝かしいキャリアにおいて通算8個の五輪金メダルと通算11回の世界タイトルを獲得し、今年8月に開催される第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)を最後に現役を引退すると表明している。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のファンであることを公言し、これまでもサッカーへの熱意を語ってきたボルトだが、仏誌ソーフット(So Foot)に対して、「(サッカー界で)トップ50に入る選手になりたいと熱望している。レギュラーとしてプレーする機会を得られれば、最低でもシーズン20得点を記録できるストライカーになりたい」と自身の野望を語った。

「最高レベルでプレーするチャンスを望んでいる」と熱く語ったボルトは、「サッカーが大好きで、以前から考えていたことなんだ。この数か月間は複数のクラブと話をしていて、可能性も出てきている。だけど、現時点では何も決まっていない。待って様子をみているところだ」と述べた。

 ボルトは以前、ユナイテッドでプレーすることが夢であると明言していたが、9月にはドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)の練習に数日間参加し、トップレベルでのプレーを味わう可能性があるが、ドルトムントはこの案がボルトとクラブにウエアを提供する独スポーツ用品大手プーマ(Puma)の宣伝企画であることを否定している。

「現時点では、自分が期待するほどの実力があるか見極めていくことになる」と話したボルトは、「サッカーは身体的要求が非常に高いスポーツで、自分はもうそれほど若くない。だけど、少なくとも4年間は十分にプレーできると思う」と話した。

 ほかに良い選択肢がなかった場合、フランスの2部リーグでプレーする準備はあるかと問われると、ボルトは「もちろんだ」と回答し、「自分の力を証明する必要があるのであれば、そうすることになる。どこかでスタートする必要があるが、強豪チームでやりたいね」と語った。(c)AFP