【5月5日 AFP】米大リーグ(MLB)のボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)は4日、本拠地フェンウェイ・パーク(Fenway Park)で新たに人種差別発言をしたファンに対し、永久的に入場禁止処分にすると通告した。

 レッドソックスは、2日に行われた試合で別の観客に人種差別的な暴言を吐いたとして、問題のファンがフェンウェイ・パークに出入りすることを永久に禁止すると発表した。

 同球場では1日にも、ボルティモア・オリオールズ(Baltimore Orioles)のアダム・ジョーンズ(Adam Jones)外野手に対し、レッドソックスファンが人種差別的な言葉で侮辱するという問題が起きたばかりだった。

 レッドソックスは声明で「当球団は今後、フェンウェイ・パークで人種差別が行われることを容認しません。被害者の方々には謝罪を行っています」と述べた。

「人種差別言葉はフェンウェイ・パークをはじめ、ベースボールやわれわれの社会では一切許容されていません。レッドソックスはこの問題をボストン市警(Boston Police Department)に一任しました。同市警の市民権担当班が詳しい捜査を行い、今後の措置について判断することになるでしょう」

 米メディアはレッドソックスファンのカルヴァン・ヘニック(Calvin Hennick)氏が球場スタッフに報告した内容として、問題のファンはケニア人女性が国家を斉唱していた際、人種差別言葉を浴びせたと報じた。

 息子と黒人である義理の父と試合を観戦していたという白人のヘニック氏は、米紙ボストン・グローブ(Boston Globe)に対して、発言内容に「仰天」したと語っている。同氏は暴言を繰り返していた問題のファンに立ち向かった後、球場スタッフに報告したと伝えられた。(c)AFP