【5月11日 AFP】リャン・シャンシャン(Liang Shanshan)さんは、自分には2人の息子がいると考えている。1人は実の息子、もう1人は16歳の中国人ポップアイドルだ。

 リャンさんは「ママさんファン」と呼ばれる一人。中国で大人気の少年アイドルグループ、TFBoys(TFボーイズ、The Fighting Boys)」に母性本能をくすぐられている20代半ばから60代の女性たちは、リャンさん以外にもたくさんいる。

 TFBoysは2013年のデビュー以来、大勢の中国人ファンを獲得。ファンは米ニューヨーク(New York)タイムズ・スクエア(Times Square)のLED看板広告にメンバーの誕生日を祝う映像を流すほどに盛り上がっている。中には毎年、王源(ワン・ユェン、Wang Yuan)の故郷である南西部重慶(Chongqing)を「巡礼」するファンもいる。

 リャンさんは、今の気持ちは一時的な恋愛感情ではないとして、実の息子に対する愛と同様、王源への愛は揺るぎのないものだと主張。「私たちのファン活動は浅くない」と言うと、こう続けた。「私は彼の全生涯を追い掛けていくつもり」

 10歳前後の子どものファンはTFBoysの少年らしいルックスの良さに引かれているが、リャンさんと友人たちは、「青春修練手冊(Practise Book for Youth)」などの成長期の試練を描いた曲に表れている彼らの無邪気なイメージや健全な価値観に魅力を感じるのだという。

 リャンさんのファン活動は家族にも受け入れられている。4歳の息子はTFBoysのメンバーを「お兄ちゃん」と呼び、夫もライブに付き添い、王源を自分たちの「子ども」と呼んでいる。

 中国の大手メディア、新浪(Sina)によると、TFBoysファンの4分の1近くがメンバーの倍ほどの年齢に当たる30歳以上だ。